瀬とり | 日記 | 願いをこめて

食べ物に関する色んな言い伝えや験担ぎに迷信の類。
初物を食べると75日寿命が延びるとか、お米を捨てると目が潰れる、醤油を捨てるとシモの病気になる。
毎季節に色んな初物を食べていたら寿命がドラキュラ伯爵並みになりますが（笑）。
醤油を捨てる時は水で薄めて流せば大丈夫と言います（なんでやねん？）
地方色様々な「おせち料理」ですが一貫して言えるのは縁起を担ぐ内容のものが多いところ。
「数の子」は沢山の卵、子孫繁栄を願います、東北日本海側では「ブリこ」と言って子持ちのハタハタを「おせち」に入れます、これも同じく子孫繁栄。
関西では必ず「ブリ」を食べますが、これは出世魚の代表的なブリを食し出世祈願。
「ナマコ」はその形が米俵に似ているので、「田作り（五万米）」は五穀豊穣。
「膾」や「蒲鉾」は紅白で縁起いいですよねり
「黒豆」はマメに暮らしましょうという意味で、「餅」は伸びるので寿命が延びるように、「海老」は腰が曲がるまで長生き。
とあげればキリがないくらいありますが、このような日本古来からの習慣や言い伝えはなかなか良いものだと思います。
昔の餅はよく伸びてね、餅といえば自分の家でつくか米屋で買うのが普通でした。
最近の餅は全く伸びずブチブチ切れます、なんや聞いた話によると正月に餅を食べた年配の方が喉に詰まりにくくするようこうなったとか？
大手外食チェーン店などは今期は晦日から元日は休業するところも増えてきました、働き方改革ですか？スーパーやデパートもしかりで、そのうちコンビニとかもなるかもね。
時代が遡り50年前のような三が日はどこも営業していなくてお正月用の食料を買いだめする時代がまた来るのでしょうかね？
回る回る時代は回る、全ての事象は繰り返されます。
さて毎月やってくる瀬とりのプチ ゴールデンウィークでございます、金曜 土曜と営業すれば連休となります。
本日の旬のお子らは？
スゴイやーつが買えました、夏のイメージの子ですが実は今頃たまに揚がる化け物がマジ一番旨い！来島海峡で揚がったなんと1.49kgの太刀魚、それも釣り物です！
魚体はカチカチです、見た目はブレイブハートのソードのよう、これはお造りも塩焼きも食べるしかない！今までの太刀魚の常識を覆します。
他には徳島は牟岐で揚がったアオリイカ、この子も夏のイメージですが冬にたまに獲れるのが旨い、前にも言いましたが魚の旬はこういう矛盾が多いのです。
昔は船の性能も悪く近海の物を主流に漁をするので「ノッコミ」と言って産卵のために岸近くに大量に湧いてくる魚を獲っていたのでその頃を旬のように言いがちですが、実は獲れない（獲りにくい）時期にたまに揚がる大きなやーつが本当に旨いものもあります。
桜鯛とか魚へんに春と書くサワラなんていい例で、鯛は秋から冬、サワラは寒サワラと言って真冬が旨いのなんてその典型ですね。（もちろん一般的に旬と言われる時期が最も旨い子も沢山いますよ）
話が逸れましたが続けます、香川のブランド河豚のサヌキデンブク。
香川の天然真鯛は今がピークの旨さ。
香川の寒ビラメは昆布で〆て、昆布〆用に新たに北海道は釧路産の昆布を買いました、ええ感じで昆布の旨味が移ります、、が、これで瀬とりは出汁用に使う昆布を含め三種類に（泣）来年こそこの面倒くさい拘りを何とかしないと（笑）。
三本松の地場のヒラアジ、備讃瀬戸の閂サヨリ。
香川の卸の兄ちゃんに「おやっさんお願いします」と頼まれた五島のヤイトガツオ（星ガツオ）、連休前やのに買うの付き合ったのは骨付き半身を頼まれたから、さすがに一本買いは無理です。
久しぶりの観音寺のシャコ、厚岸の大きなマツブ。
焼き物は前述の化け物釣り太刀魚、煮付けは対馬のノドグロ（高っ！）、あまりの高額（仕入れ値ね、瀬とりの親父はアホやからお安く出します）に思わず叫びました、二本だけ買い付け。
一期一会、連休前でも関係なく「ええ子」が出るのは私のタイミングに合わせてくれません。
昨夜は満月、12月の満月は「寒月・コールドムーン」満月には毎月名前が付いているので12種類の呼び方がありますね「ウルフムーン」や「ピンクムーン」ちなみに私は月が大好きで、以前屋号に「Violet Moon」と付けたいと真剣に考えたほど。
仕事が終わってウチに着いた時に駐車場のリフトを操作している間中ずっと月を眺めています。
皆さま、師走で何かとお忙しいと思いますが.12月は凹む瀬とりへご来店お待ちしておりまする。
（日曜 月曜は第三で連休となります）