瀬とり の日記
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墨という名の欲望
2022.03.18
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《イカスミ》パスタやリゾットなど定番ですね。
近頃は焼きそばやフリットなどにも使うようです。
昔々、イタメシと呼ぶ頃のバブルの世。
イカスミには制癌作用があると言われブームとなりましたが、あの都市伝説?はどうなったんやろ?
皆さん、イカの墨はもちろん食べた事あると思いますが、ではタコの墨は?
あまりタコスミ料理って聞かないですよね?
これには理由があります。
一時(いっとき)タコのスミには毒があるなんて話もありましたが、毒があるのはスミではなく唾液ですね。
実はタコとイカのスミにも「チロシン」という毒があるようですが、かなりの弱毒で甲殻類やウツボの嗅覚には効果がありますが、人にはほとんど無毒。
まぁ丼いっぱいほどイカスミを食べたら影響あるやも知れませんが、物理的にありえないですね。
ではなぜイカスミ料理はあるのにタコスミ料理は無いのか?
タコスミは不味いから?いえいえイカのスミよりタコのスミの方がアミノ酸多いんですよ。
一番の理由はタコのスミはイカのスミの《一個体につき》10分1くらいしか量がありません。
タコのスミでイカスミパスタのようなものを作ったとしたらコストがかかり過ぎます。
何でもパスタ一皿「一万円」くらいの料金になるかも?とか。
もう一つの理由はイカに比べて粘度がないので「扱いにくい」捕獲した時や捌く時に「流れて」しまう、墨袋を付けたままの「活タコ」が手に入りにくい(ほとんどボイルものですよね)、「内臓の奥」の方に墨袋があるので破かないで取り出すのが難しい。
と色々あります。
ご存じの通り、私の実家は日本一のタコ処の明石です。
私の実家から歩いて1分足らずの所に割烹旅館「人丸○壇」(なぜ○かというと、検索ワードで私のブログが引っ掛かるのを防ぐため)という超由緒ある旅館があります。
この老舗の割烹旅館は徳川(松平)家の末裔らしく、ロビーには「デデン」と三つ葉葵の家紋が飾られています。
内田康夫さんの浅見光彦シリーズ「須磨 明石 殺人事件」では辰巳琢郎さん演じる浅見光彦が母親と事件を解決する拠点として宿泊するロケ地にもなっていました。
私子供のころ何も知らず、この旅館の立派な庭に頻繁に忍び込んで「かくれんぼ」をして遊んでいて、支配人らしき竹ボウキを持った「おっちゃん」に追いかけ回されました。
さすが明石一との呼び声高い「人丸○壇」、ここではタコのスミを使った料理が戴けます。
いくらするかは知りません(笑)。
私の姉が言うには、コロナ禍で老舗といえど厳しいらしく、お昼や松花堂弁当なども始めたようです。
私は、天ぷらの衣にスミを混ぜた「真っ黒のタコの天ぷら」は食べた事がありますよ。
ではでは本日は?
来島海峡の釣り太刀魚。
長崎の本横輪。
庵治の天然桜鯛。
紀淡海峡のハリイカ。
宮津のオオバ。
観音寺のニシガイ。
九十九里の蛤は酒蒸しに。
焼き物、煮付けは真鯛のカブト・横輪のカマ・太刀魚。
対馬の閂は天ぷら、山菜の王様タラの芽の天ぷら。
やっとこさ21日で『まん延』解除になりますね。
これで来週火曜日からは営業も従来のテッペン(0時)までできますし、苦肉の策の週4日営業にも終止符が打てます。(これでやっと色々考えんで魚が買える)
重点措置解除後も東京都独自の要請『リバウンド警戒期間』につき《同一グループの人数は4人まで・滞在時間は2時間まで》の要請が来月24日まで続くようです(当店は4人掛けのテーブル1卓のみ、カウンター主体なので4名を超えて利用されるグループは皆無なので問題ありませんが)。
この2年間以上ほとんどが何らかの「措置・要請」が出ていたのでホンマに『やっとこさ』ですわ。
と言うてもまだまだ感染者数は高止まり、急に全てを元に戻すとはいかないので、「瀬とり」は、満席時の定員の制限・入れ替え無し・予約制は今後も継続いたしますのでご理解の程宜しくお願いいたします。【注】(当日のご来店予約は必ずその日の21時半までにお電話ください、入れ替え無しで営業していますので、お客様が切れた場合に早仕舞いすることがあります)
それでは週末お待ちしております。
次の日曜日・月曜日は第3で定休日となります
