瀬とり | 日記 | またややこし

瀬戸内直送の鮮魚、西日本の銘酒。リーズナブルな和食屋 、落ち着いた雰囲気でお一人様でも。

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瀬とり の日記

またややこし

2022.08.30

関東では「捌く」と言いますが、関西の料理人は「おろす」と言います。
魚のことですが、出来ます?
基本的には二枚、三枚、五枚「おろし」。
内臓やエラの処理もツボ抜きや隠し包丁にアゴ割りとか。
ちなみに鯛の頭を割るのは「梨割り」と言います。
コケラ(鱗)に関しても様々で、コケ取りや包丁で簡単に取れるのもあれば「スキ引き」と言って技術が必要な場合もあります。
中にはヌメリだけで鱗の無い魚とかはヌメリだけを取るのですが、単純に洗ってサラシなどで拭き取ったり、塩を使ったり、私のおすすめは生酢を使って取るやり方。
一般的におろす時は、まず魚の頭を右にして上身からおろしていきますよね。
腹側を中骨に沿っておろしたら、クルっと回転させて背側も同様に包丁を入れ、最後に中骨(血合骨)を断ち切れば身が外れます。
アジやサバなどの小魚は「大名おろし」と言って、背側も腹側も中骨も一気におろしたりします。
なぜ「大名おろし」なのか?上から「下にぃ、下に」とおろすから大名だということ。
すごく専門的な事を言うと『晴れの日』などに真鯛を姿造りで使うときは「クルクル魚を回してはいけない」みたいなややこしい日本料理の決まり事があって、その時の鯛などは「三面おろし」という特殊なおろし方で鯛を回さないんですね。
もう今は関係ないのかな?私の修行中の時代は結構そういうのうるさかったんですよ。
一言で魚を「おろす」「捌く」と言っても、魚それぞれ形も違えば骨の付き方も違うし、コケも違えば、どの様な料理に使うかでも変わってきます。
面白い例では「グジ」などは昆布〆とかに使うときはコケを「スキ引き」にして、若狭焼きなどに使う時はコケを付けたままにします。
グジはコケが旨い数少ない魚のひとつですね。
おろし方に関しては、真鯛に似た形のものはほとんど同じ「やり方」でいけますかね、シマアジとか金目とか。
ブリやカンパチやヒラマサなんかも同じやり方。
カツオは少し特殊で、ほとんど鱗が無いんですが、頭の近くに硬い鱗状の皮があるので、それをスキ引いて、背鰭も独特のやり方で外してからおろします。
ハモやウナギやアナゴもよく似ています。
フグとオコゼとカワハギも似たようなもん。
ホウボウとマゴチなんかも似ていますが、マゴチは割と難しいですよ。
イワシなんかは包丁を使わずに「手開き」にした方がいいですね。
ホンマに特殊な、他に例のないようなものもあって、例えばサメガレイやハッカクとかは根本的に皮の下処理(引き方)が違います。
釣りをされる方以外は家庭で魚をおろすことはないでしょうね、内臓などの超A級生ゴミは出るし、コケは飛び散るし。
スーパーや魚屋で下処理されているものを買うか、してもらうのが普通かな。
私、もし瀬とりが潰れたら(笑)スーパーの鮮魚売り場で初日から働けますよ(笑)。
では本日といきませう。
香川庵治のハネ。(と言うても結構デカい)
福岡のケンサキイカ。
萩の瀬付きアジはあまりにも普通過ぎるので「なめろう」のみ。
香川庵治のサヨリ。(まだ早い)
香川庵治のネイリ(間八若魚)。
師崎のタイラギ。
淡路福良のハモ。
木曜日は定休日です、それではお待ちしております。
※ただいま予約制となっております。 ご来店の際はお電話でご予約の程よろしくお願いいたします。 お席がご用意出来る場合は当日予約も歓迎いたします。 当日予約は21:30までにお電話くださいませ。

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